吃音症とは?
1.症状
吃音(きつおん、どもり)とは、話す時に滑らかに話すことができず、
・言葉に詰まって話すことができなくなってしまう
・同じ言葉を連発してしまう
・言葉を引き伸ばして話してしまう
などの症状があります。しかし、吃音症全般にみられる訳ではなく人によって個人差があります。
2.分類と原因,重症度分類
吃音は「発達性吃音」と「獲得性吃音」に分類されます。
また、吃音症の9割は発達性吃音と言われています。
考えられている原因として
体質的要因(子ども自身が持つ吃音になりやすい体質的な特徴)
発達的要因(身体・認知・言語・情緒が爆発的に発達する時期の影響)
環境要因(周囲の人との関係や生活上の出来事)
があります。また、体質的要因(遺伝的要因)の占める割合が8割程度という報告もあります。
重症度分類は、いくつかあると思いますが、私はこれが比較的分かりやすいと思いますた。
3. 発達性吃音の発症と進展
発達性吃音の多くは軽い繰り返し(例:あ、あ、あのね)から始まります。うまく話せる時期もあるのが特徴です(「波がある」と言うことがあります)。7~8割くらいが自然に治ると言われています。
残りの2~3割は徐々に症状が固定化して、楽に話せる時期が減ってきます。さらに症状が進むと、話そうとしても最初のことばが出なくなることが多いです。
話して吃音が出た時に、笑われたり、「ゆっくり話してごらん」と注意されたり、自分でも身体の不具合を感じたりすると、「話す(話して吃音が出る)」という行為と、笑われたり注意されたりした時の不快感が結びついて、話すことや吃音が出ることそのものに嫌悪感や不安を感じるようになります(古典的条件付け)。
何か工夫をしたこと(例:身体を動かして勢いをつける、ことばの最初に「あのー」をつける)でたまたまことばが出たという経験すると、出にくいときは常にその方法を使うようになることがあります(道具的学習)。
このように、単に「ことばを繰り返す、ことばが出ない」という症状以外の特徴(二次的行動)が見られるようになります。
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